Bill Evans　Waltz for Debby　（ビル・エヴァンス　/　ワルツ・フォー・デビイ）

今日の一枚は言わずと知れた名盤、ビル・エヴァンスのワルツ・フォー・デビイ。

ジャズのおすすめアルバムベスト10のような紹介記事で大抵ランクインする名盤。ジャズを聴きたいけど何を聴いていいかわからない、そんな時によく勧められるアルバムでもある。ジャズ史に残る偉大なピアニストであり、エヴァンスの影響を受けたピアニストはとても多い。亡くなったのは1980年なので随分前ではあるが、今でも多くのミュージシャンに影響を与えている。影響度を特別に調査したわけではないが、その影響を公言している人、影響を受けているであろう演奏には時々出会うことがある。ピアノにおけるジャズ演奏の一つの型を作り上げた一人である。そのビルエヴァンスの多くのアルバムの中でも名盤とされているのがこの「ワルツ・フォー・デビイ」。私自身もジャズを聴き始めた頃にビルエヴァンスのこのアルバムは良く聴いた記憶がある。

このアルバムはライブアルバムで、客席の食器があたる音や囁き声も入っているが、演奏の邪魔になることは無く、むしろその臨場感は酒と煙草の匂いが漂うアットホームな雰囲気を感じ取ることができる。聞き所はやはり2曲目のアルバムの表題曲「ワルツ・フォー・デビイ」とは思うが、全体的にリラックスした演奏で捨て曲は0。いま改めて聴いても、「はじめてのジャズ」的な特集で勧められるのもうなずける名盤中の名盤である。

ビル・エヴァンス　ワルツ・フォー・デビイ